..   

ティラノサウルス・レックス(スー)の発見。
..                   

1902年アメリカのモンタナ州で最初の標本が発見され1905年オズボーンによりティラノサウルス・レックスと名付けられた。その後発見された標本は30体におよぶがその大きさと完全さはスーと名付けられた標本に及ばない。

1990年サウスダコタ州でスーザン・ヘンドリクソンにより発見された。それは死後6700万年を経て90%以上の骨がほぼ完璧な状態で保存されていた。化石の状態が良いため、化石表面に残った筋肉痕による筋肉の復元や骨の断面構造の観察から年齢を推定することが可能となった。

肋骨に残された年輪数字は年齢で幅が広いほど1年間の成長が早い。19歳まで生存していた。

  骨の断面構造の観察から年齢を推定 

T-REXの嗅覚はイヌ以上の鋭かった。
しかし狩りの名人のT-Rexが、もしも嗅覚障害を患ったらどうなるだろう。

部CTによる研究により、T-Rexの脳質量の半分以上を占める嗅脳(嗅覚をつかさどる部分)は、ほかに例のない大きさだったようだ。現在の動物と比べると嗅覚で腐肉を探すヒメコンドルでさえ嗅脳は小さく、おそらくイヌ科動物の嗅脳もティラノサウルスにははるかに及ばない。T-Rexは、イヌより鋭い嗅覚を持っていたはずで、この他にもソフトボール並みの眼球と直径2cmもの視神経を持つ視覚系の発達、慣性能率を高め敏捷性を増したと思われる長い尾や躯幹から真っ直ぐのびた後ろ脚の発達は、獲物を認識、区別、追跡するのに非常に役立ったであろう。